アトピー性皮膚炎の私(前編)

「健康な住宅に住みたい」
それは、誰しもが思う願いだと思います。

現在、家・住まいにまつわる病で有名な言葉に「シックハウス症候群」があります。
住宅に起因する体調不良の総称だそうです。

このように、家・住宅の建設で使われた建材から発する化学物質の影響で、さまざまな健康被害があるということも事実です。

今回は、健康という観点から、私の個人的な話をお話できればと思います。

健康と住宅と私

健康という観点から、私がお話できることのひとつに、「アトピー性皮膚炎」があります。
アトピーとは、アレルギー体質の上に、さまざまな刺激が加わって、かゆみを伴う皮膚疾患のことです。

環境汚染や人口密度の高さ、住宅環境の変化が要因だという意見もありますが、現在のところ、アトピーの発症メカニズムや原因はわかっていないようです。

そのために、いわれのない誤解を受けて、私自身、ひどく腹が立つことも、これまでありました。

アトピーのことをまったく知らない人とたまたまアトピーの話になったのです。その人が言ったことに「気合いが足りない」「甘えだ」などという言葉がありました。私はその場は穏便に過ごしましたが、正直、今思い出しても腹が立つ。「じゃあ、お前は花粉症を持ってたりしないか?持ってたら、気合いが足りないんだな。花粉症を気合いで治せ」と思います。アトピー患者への誤解、からかい、馬鹿にする、そういうのが多いです。ふざけるなと言いたい。

花粉症と同じです。アレルギー性疾患のひとつですから。
花粉症は患者が多いです。だから、市民権を得ているかのようです。

理解が少ない。
もし、あなたが私と同じように、アトピー性皮膚炎をお持ちでしたら、同じ思いだと思います。

アトピーの苦しみ

一度もアトピーになったことがない人は、まさかかゆみで眠れないことがあるとか、「かゆい」ということが、どれほどつらいことなのかがわかってないんです。かゆさで、かきむしると余計ひどくなり、皮膚から白い粉(皮膚ですが)が出てくることがあったり、表面から液(組織液)が出てくることがあるなんてことは、想像したこともないんです。

そもそも、私が物心ついたころには、もうアトピーの症状が出ていました。ただ、よかったのは、症状が比較的軽く、首、ヒジ、ヒザの屈曲部、裏側くらいの範囲でしかあらわれていなかったことです。多少は、顔などにも出ているので、見る人が見れば、アトピーだとすぐにわかるくらいの症状です。

もっと重症のアトピー患者の方がいらっしゃるのに、私がアトピーについて話すのは、おこがましいかもしれませんが、私の体験(今も根治していませんが)が少しでもお役に立てばと思っています。

私のアトピー性皮膚炎

私のアトピーがひどくなったのは、高校生くらいのころです。
そのころは、日常的に首、ヒジ、ヒザをかきむしり、パッと見てひどいとわかるくらいに悪化していました。

かなり症状が悪化していたので、人の目に触れるのがイヤでした。ここで、写真をお見せできれば、それがわかると思うのですが、そのころは私が人に見られるのがイヤで、写真に写るのもイヤでしたので、ほとんど写真が残っていないのです。

ただ、そのときは、かなりひどく、白い粉がふきだした感じになって、粉が落ちるんです。白い粉は、皮膚がはがれている部分で、粉が落ちるというのは、皮膚が剥落している状態なんです。頭のフケをイメージしていただけるとわかりやすいのですが、あのフケみたいなのが、首からどんどんどんどん、キリが無いほど剥がれ落ちてくるんです。止まらないんですね。そこもかゆみが止まらないので、かきむしることになって、どんどんどんどん剥がれ落ちる。

しかも、そこから汁がしみだしてくるんです。その汁は組織液だそうで、間質液とも、細胞間液とも呼ばれていて、細胞へ栄養素を運んだり、老廃物を運び去ったりする役割のある液体なんですが、その汁が出てくるんですね。

それで、ちょっとイヤかもしれませんが、率直に言って、独特のにおいがするんです。「臭い」って言うほど、臭くはないんですが、やっぱり変なにおいがして、ちょっとくさいんです。それがいやでした。そのにおいが自分から発せられているということが、いやでした。

アトピー性皮膚炎と住宅
上の写真は少しひどい頃の腕の写真です。

あと、眠れませんでした。
それまでは、そこまでひどく悪化することはなかったので、そんなことがなかったんです。

ただ、そのころは悪化して、眠れなかったです。
人生で初めて、「かゆすぎて、眠れないことがある」ということを知った瞬間でした。

だから、普通に健康に暮らしている人が、アトピーの人の気持ちがわからないってことが理解できるんです。アトピーである自分でも、ひどくならなければ、そんなことわからなかったわけですから。

アトピーの人をひどく言う人間は、「かゆすぎて、眠れない」ってことを今後一生、続けてみろって思います。
本当につらいですから。

やっぱり、周囲の人はそのことがわからないから、実感としてわかないから、何もしてくれない。理解してくれない。
けれども、本人はかゆくて、眠れない。眠たい。不眠。つらいです。

そういう経験をしてきました。
でも、それでも、私はまだ軽いほうだと思っています。もっと重症の方はたくさんいらっしゃいます。
そのことだけは、申し上げておきたいと思います。

話は続きます。



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