住宅設計

愛犬と共に暮らす家 第二章

愛犬と共に暮らす家 第二章

愛犬はもはや家族の一員です。愛犬も快適で幸せに暮らせて、人も快適で幸せに暮らすには、家づくりにおいて、どのような点に注意しなければならないでしょうか?

まず、検討すべきは愛犬の生活スタイルです。
愛犬の生活スタイルは大きく2つに分かれます。

1.室外・庭
2.室内

最近は室内犬のケースが多くなっていると思いますが、室外・庭でワンちゃんを飼っているケースも相変わらず多いです。まず、室外で生活するのか、室内で生活するのかで、家づくりは変わります。

室外犬と暮らすための家づくり

ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリーバーやドーベルマン、シベリアンハスキー、シェパード、セント・バーナードといった大型犬と暮らす場合、なかなか室内だと暮らしづらいことも多いです。そのため、室外・庭で暮らすことも多いです。

室外で犬が生活する場合、家そのものは人しか住みません。家づくりにおいて中心となる、家本体には影響ありません。

一方で、室外・庭が愛犬にとっての生活の中心ですから、家づくりにおいては、外構計画のほうが重要になってきます。一般に言う「外回り」「外周部分」のプランニングです。

室外・庭において、愛犬に首輪やリードを付けておくかどうかによっても設計は左右されます。ただ、注意すべきなのは、通る人を襲ってしまうリスク、また、通る人に襲われてしまうリスクを考慮しなければなりません。

攻撃的な犬種では、通る人を襲ってしまってケガをさせてしまったり、危険な目にあわせてしまうケースもあります。その一方で、近年では「通行人に襲われる」ケースも多発しています

そばの道を通る人に大事なワンちゃんが襲われて攻撃されてしまうことも起こっています。実際に襲われてしまっても、人ではないので警察に言っても傷害罪に問えませんし、損害賠償や補償もほとんど受けられません。残念なことですが。泣き寝入りです。

ですから、室外・庭で犬が生活する場合には、通行人の目から見て、犬の生活スペースに進入しづらいようにする必要があります。進入しやすいと、機嫌が悪いからという理由で勝手に入り込まれて、襲われることもあります。そのようなケースを減らすためにも、物理的・視覚的に生活スペースにアクセスしづらくする必要があります。

物理的にアクセスしづらいようにするには、生け垣、塀、柵、門扉などを活用することです。視覚的には接している道路からの見え方を調整することです。具体的には、接している道路から遠くのスペースに犬の生活スペースを置くことや入口、門扉から一直線上に犬の生活スペースを置かないことがあります。ほかにも色々なアプローチがあります。