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シックハウス症候群の原因と対策

シックハウス症候群の原因と対策

新築一戸建てを買われる方にとって、懸念材料のひとつが「シックハウス症候群」です。シックハウス症候群とは、新築の住居などで起こる、倦怠感・めまい・頭痛・湿疹・のどの痛み・呼吸器疾患などの症状があらわれる体調不良の呼び名のことです。

シックハウス症候群の原因

このシックハウス症候群、原因としては大きく2つあります。

ひとつは「結露」です。詳しく言うと「壁体内結露」です。もうひとつは「VOC(揮発性有機化合物)」です。

「壁体内結露」とは壁の中で結露する意味です。空気中の水蒸気が凝縮する現象が結露で、これが住宅の壁の中で起こることを「壁体内結露」と言います。

壁の中で結露してしまうと、水が放置されたままになりますから、カビが発生し、ダニが繁殖します。カビやダニはアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす要因)です。結果、アレルギーを引き起こします。

シックハウス症候群のもうひとつの原因が「Volatile Organic Compounds, VOC(揮発性有機化合物)」です。「VOC(揮発性有機化合物)」とは、常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称で、人体に影響を与えるものです。たとえば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどがあります。

「VOC(揮発性有機化合物)」は家を建てるときに使用する接着剤や塗料などに含まれています。一般的な住宅を建設する場合、接着剤や塗料はいたるところで使用されます。たとえば、壁のクロス、床、家具などです。

シックハウス症候群への対策

では、どうすればいいでしょうか?シックハウス症候群にならないために、どのような対処ができるでしょうか?

まず、「壁体内結露」を防ぐには、きちんとした適切な施工が重要です。住宅を建設する際の施工が大切です。具体的には、適切な気密処理、断熱処理が必要です。加えて、壁の中の空気を移動させるよう通気処理をきちんとしている必要があります。

これらは、住宅建設の施工をする会社が左右する問題です。ですので、注文住宅を建てる側、お施主様の側としては「どの住宅会社に依頼するか?」という部分での問題となります。

「VOC(揮発性有機化合物)」への対策も同じこととなります。「VOC(揮発性有機化合物)」への対策は、基本的にはVOCの発生しないような建材、接着剤、塗料などの使用を減らすことが第一です。また、換気をよくすることも大切です。換気することで、VOCを排気し、影響を減らします。

このことを意識している住宅会社、意識していない住宅会社に分かれます。意識していない住宅会社に依頼すると、お施主様側がどんなに意識が高くても、きちんと対処しませんし、そもそも意志疎通もうまくいきません。

そのため、この問題についても、結局はお施主様が「どの住宅会社に依頼するか?」という部分での問題となります。

これまでお話してきましたように、シックハウス症候群を引き起こす要因、対策は概ね、住宅会社、建設の施工会社によって、変化します。住宅会社らが意識が低ければ、シックハウス症候群になるリスクは高まります。逆に、住宅会社らの意識が高ければ、シックハウス症候群になるリスクは低くなります。

ですので、結論から申し上げると、「どの住宅会社に依頼するか?」という部分こそが、非常に大きな決断といえます。この決断が適切かどうか。それがよい住まいを手に入れられるかどうかを大きく左右することになるのは否定できません。