なぜ、アメリカやヨーロッパでは100年以上の住宅があるのに、日本では30年くらいで価値がなくなってしまうのか?

なぜ、アメリカやヨーロッパでは100年以上の住宅があるのに、日本では30年くらいで価値がなくなってしまうのか?

たしかにアメリカやヨーロッパでは100年以上の住宅があります。一方で、日本で100年近い住宅だと文化財になったりします。
この違いは何かというと、大きく2つの要因があると考えられます。

環境の違いが住宅の歴史の違いをうむ

ひとつは、環境の違いです。
ドイツ、イタリアといったヨーロッパやアメリカは湿度も低いですし、気候も一定です。雨もあまり降らないエリアもあります。その一方で、日本はというと、高温多湿で雨もよく降ります。台風も来ます。これがどう問題かというと、住宅を弱らせる大きな原因が「水」だからです。

たとえば、雨が降って雨漏りすれば、内部にある柱、梁などの構造材だけでなく、建具や内装も弱ります。少し専門的な話ですが、建物の断熱に使われる断熱材で水分に弱いものがあります。それが水に濡れてしまうと、性能がガタ落ちします。

雨は水です。また、湿気(湿度)も水蒸気であり、水です。そのため、外側にある柱の根元が腐っていたりするわけです。長い年月経つと、どうしても建て替えせざるをえないこともあります。このように風土、気候といった環境の要因があります。

住宅の歴史、変化の歴史

もうひとつの要因は、時代が変化していったからです。

時代の変化は「家族構成の変化」「デザイン・性能の変化」です。
たとえば、15年くらいで取り壊して、家を建て替える場合。15年くらいでは家は腐っていないでしょうし、住めないわけではないです。にもかかわらず、取り壊すのはなぜか。

それは「家族構成が変化したから」です。家を買ったときは、夫婦に子供1人だった3人家族も、子供が2人生まれて家族5人になれば、家も狭く感じるでしょう。さらに親御さんを家に迎え入れると、7人くらいの家族です。別の家族では、夫婦に子供3人の5人家族で家を買っても、子供が一人巣立ち、また一人巣立ちと夫婦2人だけになると、2人家族です。

このような家族構成の変化で、必要なスペース、求める家が変わることがあります。ここで、住んでいる住宅に可変性がないと、建て替えすることにもなります。

もうひとつは「デザイン・性能の変化」です。

15年も経つと、建てた当時はおしゃれで洗練されたデザインでも、ダサく感じることもあります。それは、普遍的なデザインであれば起こらないのですが、当時の奇抜なデザインを目指すと、起こりがちな問題です。デザインが変化して、ダサいと感じる場合。建て替えられるなら、建て替えるという方もいらっしゃいます。

加えて、時代が変化すると、やはり性能もアップしています。たとえば、かつては夏は暑くて冬寒い家でしたが、高気密・高断熱住宅の仕様を省エネということもあり、国が推進しています。ですので、夏涼しくて、冬暖かい家が多くなっているのです。

そうなると、夏暑くて冬寒い家に住んでいる方は、性能が相当アップしている住宅に建て替えたいと感じます。実際、性能がアップしているからです。もちろん、そこだけでなく、設備面だったり、構造面だったりと諸々の性能アップがなされています。

このような背景があり、建て替えられる住宅が多いです。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です