金持ちになる男、貧乏になる男 スティーブ・シーボルド (著) #193

本書の著者も約25年間にわたって多くの金持ちに話を聞き、数々の教訓を学んだそうです。
その結果をひとつずつ短い項目にして端的に紹介したのが本書だそう。

「金持ちになる男、貧乏になる男」というタイトルからわかるように、本書は俗に言う「金持ち本」「お金本」の類です。

私自身、2冊の著書を「金持ち本」「お金本」カテゴリで出版しておりますので、同じようなテーマの書籍と言えます。
『おっとりした人が最後に勝つ成功法則』30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた! 「ガツガツ」しないで稼ぐ秘訣
『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』

本書の著者同様、私自身も30代で年収3000万円実現300人調査、および、ライフワークとしての金持ち研究をしてきておりますので、このテーマには並々ならぬ熱い想いがございます。

ここから先の話は、本書の書評というわけではないです。
読後に感じた感想をまとめております。
一応、前置きしておきます。

さて、私が本書を読んで感じたことは大きく2つです。

1.「金持ち」の定義の曖昧さ
2.考え方(マインドセット)だけでは人生は変わらない

1.「金持ち」の定義の曖昧さ

本書のタイトル「金持ちになる男、貧乏になる男」はたしかにキャッチーなタイトルです。
多くの人がこのタイトルに惹かれて本書を買ったことでしょう。

ただ、問題があります。
「金持ちになる男」の「金持ち」はどういう定義なのでしょうか

私は色々な人に話を聞き、色々な人のことを詳しい人から聞き、調査してきました。
そのなかで気づいたことは「金持ち」という定義のあまりの曖昧さです。

「金持ち」の定義はたとえば、年収1000万円でしょうか。
年収3000万円でしょうか。
年収1億円でしょうか。
はたまた、年収10億円でしょうか。

それぞれ、到達するためのルートは異なります
必要とされるスキルも、やっている仕事内容も変わります。
同じ高所得者ではありますが、同じ定義に含められるほど、似てはいません。
ざっくりと「金持ち」な範囲でも、同じ定義にできるほど、共通点がなかったりするものなのです。

「金持ち」というには、所得ではなく資産でしょうか。
資産1億円でしょうか。
資産10億円でしょうか。
資産100億円、資産1000億円、資産1兆円でしょうか。

それも負債込みか、純資産かによっても異なります。

資産10億円と資産1兆円では、1000倍の差があります。
それでも、同じ「金持ち」と定義するのでしょうか。

あまりに「金持ち」の定義があいまいにすぎるように感じます。

私自身、かれこれ長いこと調査してきましたが、所得水準、資産水準、そして、セルフメイド(一代で築いた)かどうかによって、人生も、やっている仕事も、色々なことが異なります。一括りにはできないです。

2.考え方(マインドセット)だけでは人生は変わらない

もうひとつは、本書の内容が「考え方(マインドセット)」に終始している点です。

たしかに「考え方を変えると行動パターンも変わり、やがて金持ちの仲間入りをすることができる」のかもしれません。

ただ、私が調査を経て感じることは、考え方(マインドセット)はたしかに重要だけれども、それだけでは人生は変わらないという事実です。

もちろん、考え方(マインドセット)も大事です。

ただ、それだけでなく、自分のやっている仕事とそれに伴う経験、人脈、何に時間を投下しているか。
そして、資金の投資先などの諸々の方向性が正しいかどうかのほうも同じか、それ以上に大切であると感じます。

考え方を変えれば、すべてうまくいくわけではないのです。

与えられた環境、所与の条件によっては、考え方ひとつ不要なかたちで、金持ちになることだってできるわけですから。

かれこれ、ここでは本書に対する批判のようなかたちになってしまいましたが、私自身、「お金本」「金持ち本」の一種を著書としておりますので、ついつい熱くなってしまった次第です。ご容赦いただけましたらと思います。

もちろん、「お金に対する考え方」が重要でないわけではないです。
考え方はもちろん、大変重要なポイントだと思います。
そこがネックとなって、成功できない方も多いようです。
私としては、少々うがった見方をしてしまいがちなだけですので。



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