現論・信用金庫経営―3信金理事長の白熱鼎談! 中村 英隆 (著), 増田 正二 (著), 大林 重治 (著)#212

「メカブ」をご存じでしょうか?
わかめの根っこなのですが、「もずく酢」みたいな
感じで「メカブ」が売ってあるんですが、
私はそれが好きです。

歯ごたえ・食感が好きですし、海草類も好きなので。
「メカブ」好きの竹内です。
よろしくお願いします。

さて、どうでもいい情報は置いておいて、
今日は読書感想文を掲載したいと思います。

とあるご縁をいただきまして、
ご本を頂いたのですけれども、

私自身、個人的にはそれなりに
金融の知識が深い部類に入ると思っているのですが、
本書を読んで知らなかったこと、わかったことがありましたので、
それをまとめてみたいと思います。

「現論・信用金庫経営」について

本書は3人の信用金庫の理事長が、
それぞれの信用金庫経営について語ったものです。

3人の信用金庫理事長は、
遠賀信用金庫の中村英隆会長、
帯広信用金庫の増田正二理事長、
のと共栄信用金庫の大林重治理事長です。

「信用金庫」というと、どのようなイメージでしょうか?

中小企業向け、庶民的、地域密着・・・

そんな金融機関イメージだと思うのですけれども、
実は歴史的にも、設立趣旨としても、
一般の商業銀行とは違っていたりする
みたいです。

銀行は「銀行法」で、信用金庫は「信用金庫法」
ということで、根拠法規も異なるそうです。

そもそも信用金庫は明治時代末に設立された
「市街地信用組合」を成立の原点としているそうで、
中小企業事業者(商工業者)の相互扶助を目的とした
「協同組織金融機関」
なのだそうです。

そういうこともあって、資本は「会員」の出資によって
成り立ち、目的は「会員のための相互扶助組織」という
ことになっているそうです。

ただ、時代の流れとでも申しましょうか、
1980年来の金融自由化によって、
「営業地域」「大企業取引」などの規制を除けば、
一般の商業銀行とほぼ同じ姿となっているみたいです。

そのようなこともあって、本書の3理事長も、
その発言のなかで、信用金庫そのものの存在理由について、
自らのあり方の模索について、考えられている感がしました。

中小企業事業者(商工業者)の相互扶助を
目的とした金融機関であり、
地域(営業エリア)を限定された
金融機関が信用金庫というわけなのですが、
時代の流れで、外形的には一般の商業銀行とほぼ同じ姿。

さらに、都市圏では金融激戦地ということで、
資金需要が低迷するなか、上位業態金融機関が、
信用金庫の存立基盤である中小・零細企業にまで
融資攻勢をかけてきているとのこと。

歴史、文脈は違えど、現状として他の金融機関との
違いを見いだすことが難しいというわけです。

全国に信用金庫は270あるそうですが、
それぞれが地域に根付いた存在ではあるけれども、
自らのあるべき姿を模索しているのはどこも同じようです。

中小企業事業者(商工業者)の相互扶助を目的とした
「協同組織金融機関」という原点に立ち返りながら、
自らの姿を模索されていることがひしひしと伝わってきた一冊でした。

私ども、でんホームも福岡エリアが営業地域として
限定されていますので、同じく地域密着の仕事です。

シンパシーを感じました。



あなたの店をつぶさない法則 河原成美 (著) #192

書店ご挨拶の旅のなかで、大阪のジュンク堂にて一冊の本を買いました。
拙著と同じくらいのタイミングで発売された本みたいです。
また、1000円と安かったですし、小さめなサイズだったので、いいなと思って買いました。

著者は有名ラーメン店「博多 一風堂」を成功させている経営者、河原成美氏です。
私も福岡在住ですから、河原氏の噂はかねがね。
ただ、お会いしたことはないです。

さて、中身はすごいよかったです。
ですので、ここでまとめておきたいと思います。

飲食業のビジネスモデル

まず、本書で述べられていることですが、飲食業のビジネスモデルは初期投資して、それを時間をかけて回収していくというモデルです。

什器や厨房設備、備品などのイニシャルコスト(初期投資費用)がかさむビジネスです。河原氏も「個人経営の店でも初期投資は1000万円から2000万円かかります」と語っています。

もちろん、その店がつぶれれば、仕事もなくなります。
初期投資の金額と、つぶれるまでの赤字分の金額は、そのまま借金です。
銀行借り入れであれば、銀行からの負債。あと、仕入先の債務がありますね。

このように初期投資・回収型のビジネスモデルだとわかります。

では、どのような指標でみれば、成功か失敗かを判断できるのでしょうか?

これについては、こうかかれています。

飲食店の売り上げの目安は、いろんな表現のされ方をします。
そのひとつが「家賃は三日分の売り上げで稼ぐ」というものです。

一ヶ月三十日をフル稼働するとしたら、つまり家賃は売り上げの10%ということになります。
たとえば、1坪1万5000円で20坪の店だとしたら家賃は30万円。
これだと一ヶ月で300万円の売り上げが必要になると概算できます。

もうひとつは「坪月商」という考え方で、これは月に1坪あたりいくら売り上げているか、という数値です。

一般に、目安としては「坪月商10万円」が最低ラインといわれています。
この基準だと、20坪の店ならば、月商200万円となります。
家族で運営するような「生業」であるならば、この売り上げでもなんとかやっていけるだろう、と思います。ただし、ビジネスとして捉えるならば、かなり厳しいラインです。

標準店は「坪月商15万円」で、20坪だと月商300万円となります。
家賃が坪1万5000円だとすると、家賃の10倍と等しくなります。
やはりこのあたりが、継続的に発展していける水準と考えていいでしょう。

繁盛店と呼ばれるのが「坪月商20万円」
しっかりと利益が残る運営ができている状態です。
ここまで来れば、店の移転拡張や、二号店の出店も視野に入ってくるはずです。

大繁盛店と言われるのが「坪月商30万円以上」。

飲食業で成功するための数値モデルがだいたい把握できるように思います。

飲食ビジネスの成功の秘密

有名ラーメン店 博多 一風堂を成功させている経営者 河原成美氏は、飲食ビジネス成功についてこう語ります。

一軒の店ならば絶対につぶれません。一軒の店をつぶしてしまう人は「当たり前の努力」を怠った人です

また、「目標がないから店はつぶれる」とも語ります。

店がうまくいかないのですが・・・と相談に来られる方に、私はまず「どんなお店にしたいのですか」とお尋ねします。
しかし、100%に近い確率で明快な答えは返ってきません。

逆にいきいきと働いている人は、こちらが聞いてもいないのに、店の未来、会社の計画、自身の夢について熱く語る傾向があります。
経験から言えば、その話のリアリティと店の繁盛ぶりは正比例しています。

このように「当たり前の努力」、目標を決めること。
そういった基本ともいうべき行動をきちんととることこそが、結果として、成功につながっていくと語っています。なるほど、そうだな、と実感することが多いです。

また、「当たり前の努力」については、こうも述べています。

「どうしたら店の経営状態がよくなるでしょうか」

そう尋ねられたときの私の答えは、いたって平凡です。

しっかりと挨拶をして、店の隅々から外まで丹念に掃除して、整理整頓を徹底することです

つぶれる寸前の店に実際に入って、まず気づくのは働く人の覇気のなさです。
「いらっしゃいませ」の声かけがないか、あってもまったく気持ちのこもっていない、弱々しい声。それだけで店内は陰々滅々としてきます。

挨拶、掃除、整理整頓。
このような基本中の基本をきっちりとやっているかどうか。

それこそが、結果的に大きな差を生む。
そう強く感じます。

それ以外にも、ここでは書ききれなかったこと、参考になったことがたくさんありました。

ありがとうございます。

あなたの店をつぶさない法則 河原成美 (著) #192