松韻亭をじっくりと堪能しました-谷口吉生設計・水澤工務店施工[京都・浜松出張記7]

京都・浜松出張記もいよいよ最後の記事となります。

松韻亭は静岡県浜松市にある茶室です。
浜松市が所有者ですから、市民に開かれた茶室、文化事業です。

場所は浜松城公園の一角にあります。

松韻亭とは?

松韻亭は杉、栗などの木を使って建てられています。
10畳の第一広間、同じく10畳の第二広間、立礼席を備えています。

また、離れ棟として、数寄屋づくりの茶室「萩庵」があります。
浜松市が政令指定都市になる前の市の植物が「萩」だったそうで、そこから名前が来ているそうです。

松韻亭を設計したのは建築家の谷口吉生さん。
ニューヨークのMoMAの新館を手がけるなど世界的に有名な建築家さんです。

また、松韻亭を施工したのは水澤工務店。
東京の工務店ですが、100年以上の歴史があり、名だたる建築家たちの設計した建物を施工してきた工務店です。

建設から20年になるそうです。
20年の時間を感じさせないデザイン、風合いで素晴らしい。

とは言え、高級な建築物は維持費も高い。
実際、管理者の方にお話を伺うと、色々と補修でお金がすごくかかるとのこと。
オーナーの浜松市に修繕の費用を出してもらうのになかなか苦労されているようです。

お庭も美しいですね。



高桐院に訪れました。素晴らしい[京都・浜松出張記4]

高桐院に行ってみるというのが、今回の京都滞在の主目的。
それで、実際に行ってみて、どうだったか。

「素晴らしい」

の一言につきますね。

想像以上に素晴らしく、そして、今後の参考になりました。

高桐院の魅力

高桐院の魅力は受け取る人によって異なるかと思います。

私自身が感じ取った魅力はやはり禅的な、茶道的な落ち着きです。
それはアプローチである参道から醸し出されます。

私の好きな苔庭というのも大きな要因です。

高桐院とは?

高桐院は細川藤孝(幽斎)の長子である細川忠興(三斎)により慶長6年(1601)に建立された大徳寺塔頭のひとつです。

そういうわけで、場所は大徳寺の敷地内にあります。

創設者の細川忠興(三斎)は83歳で亡くなります。
当時としては長生きですね。
遺言によって遺骨は高桐院に埋葬されたそうです。

細川忠興(三斎)は織田・豊臣・徳川の三時代にかけて活躍した武将です。
また、利休七哲の一人として茶道と深い関わりがあります。
千利休との深い関わりがあります。

高桐院のなか

千利休との関わりを端的に示しているのが高桐院の墓所です。

細川忠興(三斎)およびガラシャ夫人の墓石は生前愛した石灯籠です。

この石灯籠は元々、千利休が秘蔵の天下一の称ある灯籠でした。
そのため、太閤である豊臣秀吉がほしがったわけです。

そこで千利休はわざと裏面三分の一を欠き、キズモノと称して秀吉の求めを断りました。

のちに千利休が切腹した際、あらためて細川忠興(三斎)に遺贈したのです。

加えて、高桐院のメイン庭園にはこの石灯籠を模したものが置かれています。

さらに高桐院の書院は千利休の邸宅を移築したものだそうです。

ほかにも「袈裟形のおりつくばい」が貴重なものとしてあります。

この「袈裟形のおりつくばい」は有名な武将である加藤清正が朝鮮王城羅生門の礎石を持ち帰り、細川忠興(三斎)に贈ったものだそうです。

細川忠興(三斎)は石灯籠と共に愛用し、熊本、江戸間の参勤交代にも持ち歩き、80歳のときに高桐院におさめられたものです。



2012年も終わりですね

早いもので、もう2012年も終わりです。

今年はゲストハウス用地を取得して、建築計画、建設着手といった一年でした。
でんホームの鳥飼ゲストハウスプロジェクトは、現在は基礎を完了させて、年越しとなります。

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今後の流れとしては、1月8日、9日に上棟。
※上棟とは、構造体、住宅の骨組みを組み上げることです。
9日には、餅まきも予定しています。

以降、外装、内装を作り上げていきます。

さて、私たちでんホームの家づくりでは、その住宅の骨組みとなる木材にもきちんと気をつけています。

でんホームでは、基本的に木材は地域材、北部九州の木材を中心に活用していきます

それは、その地域で建てる住宅はその地域で育った木材で建てるのが、好ましいということ。
また、わざわざ諸外国から、木材を輸入して使うのではなく、地域の木材を使い、山に植林し、また活用するという循環が大切であると考えているからです。地域を大切にしていきたいですから。

さて、でんホームのゲストハウスでは、このような木材を多用しています。

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樹齢100年はゆうに超えている北部九州産の杉です
生まれて100年以上のちに、私たちの手で「でんホームゲストハウス」の一部となります。

この杉も管理されている方が手をかけて育てたもの。
世代を超えて、受け継がれてきたものです。

今回のゲストハウスは一本一本の柱、梁に触れ、感じてきました。
時間はかかりますが、でんホームのお客様にも、このような体験をしていただきたいですね。

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あのとき触れた木が、自分の家の一部になる。

そういう体験をぜひ、味わっていただきたいと考えています。

2012年、ありがとうございます。



福岡市美術館で開催の「ユベール・ロベール」展に行ってきました(前川國男設計)

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福岡市中央区は大濠公園にあります「福岡市美術館」。
そこで現在、開催中の「ユベール・ロベール」展に行ってきました。

ユベール・ロベール(Hubert Robert 1733-1808)は18世紀に活躍したフランスの画家です。

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古代の建築や彫像、旧跡などをモチーフとして頻繁に用いており、「廃墟のロベール」として名声を築いた人です。

「国王の庭園デザイナー」の称号を得たように、王室庭園設計師として仕事をしています。

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また、王室だけでなく富裕な貴族にかわいがられたりしました。
ただ、フランス革命が起こり、それゆえに投獄。1年後くらいに釈放されます。

以降はルーブル美術館の前身となる美術館ギャラリーの管理者の職につき、仕事をし続けます。

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というようなユベール・ロベール氏の絵画などの作品を鑑賞してまいりました。

加えて、今回、興味深かったのはやはり建築でもあります。

この福岡にある美術館「福岡市美術館」。
実は著名な建築家であります前川國男氏の設計なのです。
前川國男氏は建築家ル・コルビュジェの弟子として有名です。

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ブラウンをベースとした落ち着いたトーンでまとめられたこの建物。
心が落ち着く感じがします。

外壁の仕上げを建物内部まで持ってきてガラスで仕切るという手法をつかうことで「内」と「外」をつなげる設計をされています。

もちろん、そのためにガラスを多用しています。
全体的に開放感のあるつくりです。

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一度、ご覧になられてはいかがでしょうか?

福岡市美術館
〒810-0051
福岡市中央区大濠公園1-6
http://www.fukuoka-art-museum.jp/



法事で美祢市に行ってきました

義母の法事で美祢市に行ってきました。
美祢市(みねし)は山口県中央部にある市で、秋吉台・秋芳洞のある市です。

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まず、お寺で法事をしてきました。
このお寺が築100数十年という建造物で、非常に太くしっかりした木材を使っております
今では、貴重な建築物ですね。

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このような太い梁、柱に使える木材自体がないですし、造りとしても現在では大金がかかりますので、なかなか難しいですね。

加えて、梁には加工がされて、デザインが施されています。
当時の技術もすごいですね。現代ではなかなか難しい。

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時間も手間もかかる木材加工。素晴らしい。
感嘆の声がでますね。貴重なものです。

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お寺から移動しまして、お墓にお参りをしました。
緑豊かなエリアで、天気はすぐれなかったのですが、気持ちのいいものですね。

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さて、お寺でお聞きした話。
やはり、このエリアでも人口の過疎化が進んでいるそうです。
世帯数も減少。子供の数も少ないです。

加えて、若い世代は都心部に出て行ってしまう。
どうしても、都市部でないエリアはそうなってしまうようです。

スーパーやコンビニも、なかなか近くにないですから、都市部生活に慣れた者には堪える生活です。

山が近いこともあり、イノシシ、サル、タヌキが普通に出てくるそうです。
ただ、人に迷惑かけることもあり、大変みたいです。

たしかに山に囲まれたエリアではありますが、携帯電話もつながりますし、テレビで東京の話も流れるわけです。
すると、どうしても都市部の情報が入ってしまいますから、都市部の便利さ、にぎわい、充実感を求めて、若い世代は出て行ってしまう。

ある意味、仕方のないことなのかもしれないです。
私自身が福岡の都市部で生まれ育っていますから、何も言う資格はないですが。。。

日本について、色々と考える機会になりました。