福岡の話

福岡の強み・弱み

福岡市営地下鉄七隈線

福岡に注文住宅を建てる方は、ほぼ福岡に永住することを視野に入れているはずです。35年ローンを組みます。土地は動きません。生活の拠点は長期間、福岡である予定の人です。であれば、福岡の生活について深く知っておくことで、生活がより豊かになると思います。

今回は福岡の強み・弱みについて、福岡在住30年以上の私が考察したいと思います。

福岡の強み

・コンパクトシティ
最初の強みは「コンパクトシティ」であることです。都心部は概ね、博多駅周辺と天神周辺にかたまっています。これらエリアだけで、ほとんどのことが完結します。

「衣」:有名ブランドのショップはもちろん、比較的マイナーなブランドのショップも多くあります。デパートでは、岩田屋、三越、大丸博多阪急キャナルシティに行けば、ほしいブランドや衣料品はほぼ手に入ります。

「食」:高級フレンチ店から、定食屋まで、福岡は食が豊富です。東京に行く度、また、東京からいらっしゃる方に会う度、福岡は食のレベルが高いと評判です。食のレベルが高く、価格も安いです。たとえば、福岡で3500円の食事は、東京では6000円くらいのイメージです。もちろん、個人的なお気に入りのスターバックスも多店舗展開しています。

「住」:住まいについては、次の項目で。

・自然が近い
次の強みは「自然が近い」ということです。都心部から、ちょっと行けば、山があります。別の方向にちょっと行けば、海があります。きれいな海です。東京では、なかなかそうは言っていられません。山に行くのに何時間もかかります。きれいな海へは飛行機か電車移動です。身近な存在ではないです。また、福岡は緑も比較的多いです。緑の多い山や、大濠公園のような公園もあります。

総括:適度に都会で、適度に田舎

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福岡の弱み

・公共交通機関の利便性
公共交通機関としては、大きく2つあります。ひとつはJR、西鉄、地下鉄といった電車網。もうひとつは、西鉄バスなどのバス網です。

福岡エリアでは、JR、西鉄、地下鉄が電車網を構成しています。ただ、電車網というほど、網の目には通っていないことが弱い点です。東京や大阪では、電車網が細かく網の目になっています。しかし、福岡では、ざっくりいくつかの線をつくっているレベルにとどまっています。今後、地下鉄七隈線の延長が行われる可能性があります。ただ、劇的な変化はありません。福岡では、ざっくりいくつかの電車線に、バス網を細かくかけていったような公共交通機関図になります。

ただ、それには弱点があります。
時間の正確性です。

性質上、バスはどうしても時間に遅れることが多いです。バス停の到着時刻も遅れることがあり、到着地の時刻も遅れます。スケジュールがタイトだと、困るという人も多いはず。特に出勤タイミングでは、1分1秒を大切にしたいものです。

・車が一台は要る

福岡は大型ショッピングモールがいくつもあります。マリノアシティ、木の葉モール、イオンモール、ゆめタウン、トリアス久山などです。最近では、イケア新宮などです。これらのショッピングモールにアクセスするのに最適な移動手段は、やはり車です。東京では、車を一台も持たない人がいます。それが可能なのは、公共交通機関が高度に整備されているからです。

福岡は、正直、そこまで整備されているとはいえません。たとえば、福岡市西区の人と会いたいと思ったとき。相手先の家が地下鉄の駅からも遠い、バス停からも距離があるとしたら、どうすればいいでしょうか。バスも本数が少ない場合も多いです。

そうなると、たとえ自分が西区に住んでいても車での移動がベストです。中央区なら、バスもよいかもしれません。博多区なら、地下鉄とタクシーでしょうか。城南区なら、一度、中央区にバスで移動して、そこからバスで西区でしょうか。大野城市なら、電車で天神まで行って、バスでしょうか。

このように都心部以外へのアクセスの場合、車が移動手段としては適切なことが多いです。
そのため、一家に一台は車が必要となります。