お金の話

かしこく住宅ローンを選ぶ :安心のための「住まいのお金」5つのポイント その6

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b) 金利タイプ

住宅ローンの金利には大きく3つのタイプがあります。

1)全期間固定型
金利が固定。返済額も固定(元利均等の場合)。
金利上昇リスクがないです。安定感とわかりやすさがあります。

2)固定期間選択型
5年、10年など一定期間の金利を固定。金利は低めです。
金利上昇リスクもあります。固定と変動の中間の位置づけです。

3)変動型
金利が変動。市場動向で支払い額が変わります。
ほかと比べて金利が低めです。金利が低いのがメリットですが、金利上昇リスクがあります。
金利上昇で支払い額が上がってしまうリスクがあります。

これらの金利タイプを選ぶ上では、どのような経済状況になるのかの予測が前提にあります。

金利上昇局面では「全期間固定型」が有利です。
金利上昇局面では、変動金利型は金利の上昇に比例して、返済額も増加します。
一方で、固定金利型は負担は変わりません。

反対に金利下降局面では「変動型」が有利です。
固定金利型は契約時に金利が固定します。
金利が下がった場合でも、高い金利のままです。

固定期間選択型はこれらの中間です。
ちなみに金利の見直しは4月と10月の年2回が一般的です。

金利が上昇するリスクと金利が上昇しないリスク

一般的に固定金利型のほうが金利が固定している分、金利が高いです。
反面、家計管理しやすく(支払い額も一定)、金利が上昇しても関係ありません。

変動金利型は金利が変動する分、金利が低いです。
金利が上昇しないのであれば、総支払い額は少ないです。
反面、金利が上昇すれば、支払い額も増え、変動するため家計管理が複雑。
面倒な側面、不安な側面は多いです。

c)支払い方法について

借入金の支払い方法は2つあります。
「元利均等返済」と「元金均等返済」です。

「元利均等返済」は毎回の返済額となる元金と利息の合計が、返済開始から決められた期間の終了まで均等となるものです。

「元金均等返済」は毎回の返済額が元金を均等割にした額と利息の合計となるものです。

わかりやすく言うと、「元利均等返済」は毎月の支払額が一定(均等)です。
「元金均等返済」は毎月の元金支払額が一定(均等)です。
ただ、そのため最初のうちの返済額は多いです。

一般的には「元利均等返済」が利用されています。
住宅ローンを扱う金融機関のなかには、「元金均等返済」を扱っていないところもあるので注意が必要です。

d)繰上げ返済について

「繰上げ返済」とは、決められた毎月返済額とは別に返済を行うことで、ローン残高を予定より早く減らしていくことです。

繰上げ返済には2種類あります。
「期間短縮型」と「返済額軽減型」です。

「期間短縮型」は毎月返済額は変わりませんが、返済期間が短くなるタイプです。
総返済額が効果的に減ります。

「返済額軽減型」は残りの返済期間は変わりませんが、毎月返済額が軽減されるタイプです。
総返済額は「期間短縮型」より減りませんが、毎月の返済額が減ります。