ビジネス研究

プロフェッショナルサービス研究 その3

ここまで、プロフェッショナルサービスの問題点について考察してきました。

今回は問題をシンプルにまとめ、そこからの解決策を考察していきたいと思います。

プロフェッショナル(専門的な)サービスビジネスの問題まとめ

プロフェッショナル(専門的な)サービスビジネスの問題を一言でまとめます。

「顧客をとりづらい」

この問題ゆえに、ある事態が引き起こされます。
二極化です。

競争に勝ち・ダンピング競争に巻き込まれない・顧客を大量に獲得できるような人。
そういう人は、裕福な上層に入ります。

顧客が集まるところに、さらに顧客は集まるものです。
加速がついて、大きくなっていきます。

その一方で、競争に負け・ダンピング競争で儲からない・顧客をほとんど獲得できない人。
そういう人は、食うや食わずの下層に入ります。
きつい生活です。

実際のプロフェッショナルサービスビジネスでの二極化の例です。

例1:講演家
全世界で活躍するような世界的イメージのある人の場合、一回で数千万円以上という規模であるという(上層)。

一方では、講演料が数万円であることは珍しくなく、無料でさえ、客がつかないというケースも多い(下層)。

例2:医師
年収数億円以上をとる医師(上層)。

新規開業したはいいが、顧客がつかず、開業費用で大きな借金をしていたことから、生活に困窮するというケース(下層)。

当然、上層に位置したいものです。

しかし、専門家が顧客・クライアントをたくさん獲得したいと思っても、大きな壁が3つあります。

専門家が顧客を獲得する上での3つの大きな壁

1.顧客の獲得法がわからない
それは、何の不思議もありません。
関連書はほとんどありません。学ぶ機会も、時間もありません。

2. サービス提供者が販売活動をしなければならない
顧客が不安に感じるので、あなたが動かなければならないです。しかし、時間がありません。
サービスの提供と同時に、他方では、販売活動(営業活動)をしなければなりません。
しかし、時間は有限です。

3.品性が要求される
専門家は「先生」です。
「先生」は、営業しづらいです。
露骨な営業は、品性を疑われてしまいます。

これらの壁のために、専門家の顧客獲得は容易ではありません。

では、どうやっていけばいいのでしょうか?
それについての考察を次回からしていきたいと思います。